✅ 本記事の内容
・そもそもCBDって何?
・どんな効果があるのか?
・CBDを使った商品
最近CBDという言葉を聞くんだけど、それって何のことなんだろう?
CBDという言葉を聞いたことがあるでしょうか。
この記事では最近日本でも身近になりつつあるCBDとはどのような物なのか。
私たちの暮らしの中でどんな関わり方があるのかを説明していきます。
そもそも「CBD」とは何なのか?
世界で注目が高まっているCBDですが、最近日本でも認知度が上がってきて、関連した商品も売られるようになってきました。
そもそも「CBD」とは何なのでしょうか?
CBDとは「カンナビジオール」の略称で、
麻に含まれるポリフェノールの一種なのです。
麻はいわゆる大麻草のことですが、日本では昔から衣食住においてなじみのあるものでした。
麻は古くから屋根の材料や繊維として使われてきました。神事にも深い関わりを持ち、皇族の儀式で使われたり相撲の横綱の注連縄(しめなわ)にも麻が使われています。
ところで皆さんは麻を食べたことがありますか?
麻って大麻でしょ!
いやいやそんなことをしたら法律違反で逮捕されてしまうよ!
実は多くの人たちが麻の実を食べたことがあると思います。
なぜなら、麻の実そのものを食べたことがなくても、七味唐辛子の中に麻の実が入っているのです。
麻の実はヘンプシードと呼ばれ、豊富なたんぱく質を含んでいて必須アミノ酸がたくさんとれるとても栄養価の高いスーパーフードなのです。
CBDは違法ではないのか?
結論からいうとCBDは日本国内でも合法となっている為、法に触れることはありません。
麻の有名な成分で精神を高揚させるマリファナなどTHC(テトラヒドロカンナビノール)は、幻覚や中毒症状を起こす麻薬とされ、法律で禁止されています。
一方CBD(カンナビジオール)は副作用や依存性がない為、麻薬ではありませんので合法です。
ただし・・・
CBDは成熟した(花の咲いた)大麻草から抽出しなければならないルールがあり、大麻取締法で麻の種と茎以外の利用が禁止されているのでたとえCBDであっても葉・穂・根などから成分を抽出することはできないので注意が必要です。
国内におけるCBDは厳しい決まりがあるので、取り扱うことのできる会社はまだまだ少ないのです。
CBDに関する世界的トピックス
2018年1月 世界アンチドーピング機構はCBDをドーピングの対象から外した。
2018年6月 WHOは、CBDの安全性を科学的に安全な薬物と評価。
2018年6月25日 アメリカ食品医薬品局(FDA)は大麻草由来の医薬品(てんかん薬)を承認した。
2018年12月20日 トランプ大統領は産業用大麻の農業法を改正。
2020年12月3日 国連麻薬委員会(CND)は、大麻と大麻樹脂の扱いを最も有害であるスケジュールⅣからの除外が可決。「CBDは食品であり医薬品ではない」ことを国連が正式に発表。日本は反対票を入れる。
2020年12月12日 欧州委員会(EU)と欧州連合司法裁判所は、CBDは食品で麻薬ではないと表明。
2021年6月 厚生労働省が「大麻等の薬物対策のあり方検討会」報告書取りまとめを公表。
どんな効果があるのか?
CBDが違法ではないことは分かったけど、どんな効果があるの?
抗炎症効果
炎症を軽くしたり、予防する効果があると言われます。
効果が期待されるものとして
・関節痛、関節炎
・リウマチ
・ぜんそく
・疼痛
などがあります
抗酸化効果
体の中が酸化するのを抑え、病気の原因となる活性酸素から体を守ります。
・老化
・がん
・生活習慣病
などの予防。
神経保護効果
神経を守り回復を助け、神経細胞の異常変化をおこしにくくしたり、進行を遅くします。
・アルツハイマー病
・パーキンソン病
・筋委縮性側索硬化症(ALS)
・てんかん
など
エンドカンナビノイドシステム(ECS)調整効果
身体調節機能であるエンドカンナビノイドシステム(ECS)の働きを正常に保ち、身体的・精神的なバランスを整えます。
エンドカンナビノイドシステム(ECS)とは?
人間・脊椎動物が生きていくために備わっている身体調節機能を「エンドカンナビノイドシステム(ECS)」と言います。
ECSが身体の乱れを調整するための指令を出します
わかりやすく言うと、脳のコントロールタワーといったところでしょうか。
実際にどんな事を調整してるかというと・・
・自律神経 ・ストレス
・免疫 ・運動機能
・体温 ・発達、老化
・ホルモン ・感情抑制
・痛み ・認知、記憶
・神経保護 ・食欲
など
■内因性カンナビノイドは重要な役割を担っていて、このシステムが破綻すると、身体的・精神的な疾患に繋がることが分かってきました。
鬱、低体温、花粉症などのアレルギー、更年期障害、認知症、切れやすい(あおり運転等)などなど・・・
現代人に多いこれらの症状は、実はECSの乱れが原因な場合が少なくないようです。
ECSの乱れは病気の原因に
■ECSは、外部からの強いストレス・加齢に伴う老化によって働きが弱まり、カンナビノイド欠乏症は、様々な疾患に繋がることがわかってきました。
■ECSは、シナプス間を電子信号で情報伝達して、同時に「神経伝達物質(脳内麻薬)」で生態をコントロールしています。
■植物性カンナビノイド(CBD)を補充すると、内因性カンナビノイドシステムを取り戻すことができます。
※神経伝達物質(脳内麻薬)が乱れた場合におこる症状
伝達物質 | 放出が過剰 | 放出が不足 |
ドーパミン | 攻撃的 依存症 幻覚・妄想 | 無気力 手足の震え パーキンソン病 |
ノルアドレナリン | 攻撃的 イライラ・キレる 不安・恐怖 | うつ 睡眠障害 自律神経失調症 |
セレトニン | 不安障害 発汗・発熱・震え | うつ 食欲・性欲の減退 |
βーエンドルフィン | 生殖障害 | うつ 絶望感 |
アセチルコリン | 運動機能障害 パーキンソン病 | アルツハイマー |
ギャバ | 動悸・息切れ 血圧上昇 | 過剰ストレス 緊張が解けない 統合失調症 |
免疫・CBD・ECSの関係
■免疫の役割
免疫とは体内で発生したガン細胞や外から侵入した細菌やウィルスなどを常に監視し、撃退する自己防衛システムのことです。
■免疫システムの誤作動
免疫が、自分自身の体や組織を異物のように認識して、自己抗体や自己攻撃性リンパ球を作って自分の体を攻撃することがあります。これが標的となった自分の体の組織で炎症反応を引き起こし、慢性関節リウマチやバセドウ病など、様々な自己免疫疾患を引き起こします。また、異物に対して免疫が過剰に反応するのがアレルギー(免疫システムの暴走)です。
強いストレスを受けたり、身体の老化が進むと免疫バランスが崩れます。
免疫は、過剰反応あるいは低下してもどちらも病気の原因となります。
※免疫システムのバランスが乱れた場合におこる症状
健康維持のために
健康的生活のためのこれら大事なポイントは、ECS(エンドカンナビノイドシステム)を大切にすることです。
バランスのとれた食事、運動、過度なアルコール摂取の回避、十分な睡眠、ストレスの最小化。加工食品、睡眠不足、過度なストレスなどの生活習慣のいくつかは、ECSの破滅を引き起こすことがあります。
カンナビジオール(CBD)は、身体調節機能ECS(エンドカンナビノイドシステム)に働きかけて、これらのバランス調整に寄与すると考えられています。
CBDを使った商品
ここまでCBDとはどんなものなのか、その役割と効果について紹介してきましたが、
ECSの乱れを整え、自身の身体機能を正常に働かせるために有効なCBDを摂取するにはどうしたらいいか?
タイプ別にまとめてみます。
オイルタイプ
文字通りオイルタイプのCBDですが、キャリアオイルとしては「ヘンプオイル」と「MCTオイル」が多いようです。舌下摂取は吸収が早く、認知・記憶、ストレスなど脳や頭部が気になる場合におススメです。
ヘンプオイルは、麻の種子を原料としたオイルでCBDとの相性が良いです。
独特の味と香りがあり、酸化しやすいという弱点もあります。
MCTオイル(中鎖脂肪酸油)は、ココナッツなどを原料にしたオイルで吸収が早いのが特徴です。
匂いや味がほとんどなく飲みやすいです。
使い方
■舌下摂取・・・スポイトで舌の裏側にオイルを数滴垂らします。体内吸収が非常に早い方法です。
■経口摂取・・・オイルを飲み物などに混ぜて摂取します。そのままや食べ物にかける方法もあります。
■経皮摂取・・・オイルを直接肌に塗る方法です。
オイルタイプは酸化しやすいので、使用後はなるべく冷蔵保存がいいです。
カプセルタイプ
薬やサプリメント同様にソフトカプセルを水などで摂取します。
オイルタイプと違い酸化に強く常温で持ち運べるので、いつでもどこでもという利点があります。
吸収力はオイルよりも低いです。
しっかり腸まで届く耐酸性カプセルタイプの商品を選ぶのがポイントです。
吸引タイプ
電子タバコのように蒸気でCBDを吸い込みます。肺に直接取り込むことができるので、効率が高く効果を実感しやすい方法です。
電子タバコのような商品が多いので、外での使用は注意が必要です。
人によっては、喉がイガイガすると感じることがあるので、少しずつ試してから使うと良いでしょう。
クリームタイプ
クリーム、ローション、バームなどにCBDが配合されたタイプです。
スキンケアや局所的な不調部分に塗って使います。
スキンケア製品同様に様々な用途に合わせた商品を使い分けましょう。
食品タイプ
CBD入りのグミやキャンディーなどのお菓子や、水、ドレッシングなど普段の生活で気軽にCBDを摂取することができます。
海外では、コーラやハンバーガーなどなど様々なCBD入りの食べ物や飲み物が販売されています。
食べ物や飲み物のCBD含有量はそれほど高くありませんが、手軽に買えて便利です。
ビタミン入りやカテキン入りなどCBD入り商品も身近な存在になりつつあります。
まとめ
まず覚えておかなくてはいけないのは、CBDは薬ではないという事です。
世界ではCBDを医療行為に使う動きが広がっていますが、日本では医療大麻としての利用は認められていないからです。
カンナビノイド欠乏症な現代人がCBDを摂取することによりECSが正常化して、私たちが本来持っている自分で体のバランスをとって調節する機能がよみがえるのです。
日々CBDに関する研究も進み、多くの論文が発表され、疾患、痛み、ストレスなど様々な病気の改善や予防に効果が期待できることがわかってきました。
近い将来、日本人にもCBDは生活のすぐそばにある身近なものとなっていくことでしょう。
多くの商品の中から自分のスタイルに合ったものを選んで、うまく健康管理に役立ててくださいね。
病院でCBDを利用するところも増えてきましたので、お薬を服用されている方は、医師や専門家と相談してみてください。